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【ドラレコによる交通事故鑑定】光学鑑定のメリット

弊社では交通事故の鑑定手法としてドライブレコーダーなど単眼カメラの映像を利用した光学鑑定(特許第6004216)を行なっています。
交通事故鑑定の主流は車両の損傷や摩擦など複数の計算式から速度などを推測する工学(物理)鑑定ですが、ドライブレコーダーの普及により光学的な鑑定も一般的になりました。
しかし、事故の動画から「この車線を走行しているように見える」、「白線からはみ出ているように見える」といった主観的な主張をすることがほとんどで光学鑑定として科学的根拠に基づく鑑定書を作成できる鑑定人はほとんどいないに等しいです。
事故当時の動画が残っている際に、証拠として主張できるよう弊社では科学的根拠に基づいた鑑定を行っています。この記事では科学的根拠に基づいた光学鑑定の内容やメリットについて解説します。

1.光学鑑定とは何か

光学鑑定とは、光の反射を記録しているという画像の特徴から光の特性を利用して動画や画像から交通事故の事実や真相を突き止めていく鑑定手法になります。そのため、鑑定には動画や画像が必要です。
物理鑑定は主に事故時の車両の損傷やブレーキ痕などから複雑な計算式を用いて速度の推定値を算出するのに対して、弊社の光学鑑定では事故時の車両の速度だけでなく、衝突時の車両位置や事故に至るまでの双方車両の動きなど動画に撮像されているものであればその場面ごとに特定ができるといった違いがあります。

2.光学鑑定でわかること

弊社の光学鑑定では以下のような鑑定を行うことができます。
・車両の位置特定
映像に映る車両と道路上の対象物(固定物)までの距離を算出することで、道路上においての車両位置が算出できます。どちらの車両が先に交差点に進入したのか、赤信号で交差点に進入してきた車両はどちらか、白線からはみ出して走行した車両はどちらかなど事故当時の車両の位置情報は過失の判断材料となります。
また、車両位置を複数算出することで時系列順の走行経路を可視化し、右左折の挙動や衝突直前のハンドルの動きなどの事故に至るまでの車両の動きを細かく鑑定することができます。

・車両の速度

2つ以上の任意の場面(動画内)での車両位置と経過時間から平均速度の算出も可能です。車両や歩行者などの動画に撮像されている対象物であれば、様々な場面で平均速度を算出することができます。
過去ご依頼いただいた具体例ですと、出会い頭事故での双方の交差点進入時の平均速度、進路変更時に追突された場合の追突車の平均速度などがあります。
・合図の有無
動画内に記録された光を数値化し、色や光量を比較して合図の有無が判断できます。
・信号の色
交差点進入時に信号色が何色だったのかを解析し、記憶による主張を覆します。
・アクセルやブレーキ、ハンドルの操作
撮像された対象物や背景から運転操作の有無の数値化が可能です。

3.光学鑑定の特徴とメリット

特徴1 画像の歪みを考慮した鑑定

ドライブレコーダーなどの単眼カメラで撮影された動画や画像はレンズの性質上歪みますが、事故動画の歪みに合わせた計測・測量技術(特許第6004216号)を有しています。そのため、他社では計測・測量できない動画や画像の場面での位置特定が可能です。
メリット  再現性がある
単眼カメラによって撮影された動画での歪みを修正する(歪んでいない画像を作りだす)ためには複雑な処理が必要です。弊社の光学鑑定では元動画や画像を加工せずに計測を行うため、裁判や示談で用いる際に重要となる再現性がある鑑定を行うことができます。

※単眼カメラの歪みについて
ドライブレコーダーなどの単眼カメラには、広範囲の様子を記録するために画角の広い広角レンズが搭載されています。広角レンズで撮影された動画や画像は、中心から外側に向かって丸く歪んで撮像されます。この歪みを樽型収差と言い、歪みの度合はドライブレコーダーによって異なります。
下記の画像上部に映っている電線は本来であれば重力の影響を受けて下に弛んではずですが、広角レンズで撮影したため重力に逆らって空に向かって曲線を描いていることが確認できます。光学鑑定ではこの歪みを考慮して鑑定を行なう必要があります。

特徴2 根拠に基づく客観的な鑑定

弊社の光学鑑定は、推定ではなく対象物までの距離などを光の特性を利用して計測する科学的根拠に基づいた手法で行います。そのため、主観や主張に捉われない客観的な鑑定が可能です。
メリット 鑑定人の感想にならず、過失がある場面を数値化できる
弊社の光学鑑定では、「~のように見える」や「~だと思う」といった主観による鑑定は行わず、動画内の事実(交通違反の有無や度合い)を数値化します。そのため鑑定結果に対して客観的に証明することができます。

4.まとめ

日本のドライブレコーダーの普及率は約50%程度と言われており、事故が起きればどちらかの車両についている可能性が極めて高いです。
しかし、交通事故の証拠としても採用が増える中、カメラで撮影された動画や画像の特徴や特性を無視した鑑定書が証拠として提出されているケースも存在します。
ドライブレコーダーなどの動画は、当事者の記憶ではなく、事故の記録となります。弊社の光学鑑定ではそうしたドライブレコーダーなど単眼カメラの記録から、客観的な証拠を作成します。
交通事故が起きた時、交通事故の動画をお持ちで過失割合にお困りの方は光学鑑定の利用を検討してみてはいかがでしょうか?

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