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車線変更による交通事故の過失割合は?裁判で主張すべきことも解説!

今回は進路変更をしたときの交通事故に関して基本の過失割合や修正要素、主張すべき要素を車線変更車両の目線に立って解説していきます。
以前に後続直進車両側が主張すべきことについても解説していますのでご覧ください。
車線変更による事故で裁判になったらどうする!? 後続直進車両側が主張すべきこと徹底解説!!

1.過失割合について

過失割合とは、交通事故の当事者間に事故を招いた責任がどれくらいあるのかを数値化したものです。過失割合を元に相手に対して支払う金額、自分が受け取る金額が決定されるので、過失割合は交通事故後の補償にとって重要なものになっています。

2.基本の過失割合

一般道において後続の直進車両と車線変更を行なった車両との事故における基本の過失割合は車線変更車両:後続直進車両=70:30となっています。
車線変更を行なった車両の方が基本の過失割合が大きくなっているのは、道路交通法上ではみだりに進路変更をしてはいけないことが規定されているからです。
しかし、過失割合は基本の過失割合に後述する修正要素を考慮して最終的な過失割合が導かれます。そのため、後続直進車両に交通違反がある場合は車線変更車両の過失割合が少なくなる可能性があります

3.修正要素

修正要素とは基本の過失割合に対して双方の過失によって変動する過失要素のことです。
基本の過失割合が修正要素によって変動することになります。裁判や示談では基本の過失割合に修正要素を考慮して最終的な過失割合が決定することになります。例えば後続直進車(B)側に時速30㎞以上の速度違反、その他の重過失がある場合、基本の過失割合である進路変更者(A):後続直進車両(B)=70:30が30:70に変動することになります。

4.車線変更車両(A)が主張すべき修正要素

次に、後続直進車両が主張すべき修正要素を説明していきます。以下の表が車線変更車両と直進車両との交通事故で修正要素をまとめたものです。修正要素過失割合を変動させるために主張すべき修正要素としては下記の表オレンジ色の枠線で囲んだ部分となります。


・後続直進車両(B)のゼブラゾーン進行
ゼブラゾーンはみだりに進入するべきでは無いという一般的な考えがあることからゼブラゾーンを進行した後続直進車両に過失が認められ、後続直進車両に基本過失割合から-10もしくは-20されます。
・後続直進車両(B)の時速15km以上、30km以上の速度違反
進路変更をするか否かを判断する際に、後続直進車両の速度違反がある場合、適切な判断ができないため、後続直進車両に法定速度より時速15km以上の速度超過がある場合は進路変更車両(A)の過失割合が-10、時速30㎞以上の速度超過がある場合は-20されます。
・後続直進車(B)のその他の著しい過失
後続直進車(B)がゼブラゾーン進行、速度違反以外のその他の著しい過失を行っていた場合は、車線変更車(A)の基本の過失割合が-10されます。その他の著しい過失の例として脇見運転及び前方不注視、携帯電話の使用、酒気帯び運転などがあります。
・進路変更車両(B)のその他の重過失
著しい過失よりもさらに重い過失である重過失を後続直進車(B)が行っていた場合は後続直進車両(A)の基本の過失割合が-20されます。その他の重過失の例としては酒酔い運転、居眠り運転、無免許運転などがあります。

 

5.まとめ

今回は車線変更車両と直進車両の過失割合について説明しました。
交通事故は事故内容によって基本の過失割合が設定され、基本の過失割合ではご自身の過失割合が大きく設定されていることがございます。しかし、相手に事故の原因となるような交通違反があった場合、修正要素を考慮して自分の過失割合が少なくなる場合がございます。
相手の方から提示された過失割合がご自身の考えと異なる場合は交通事故鑑定のご利用をご検討ください。

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